婚外子家庭に対する税制上の措置とは?


 いわゆる寡婦(寡夫)控除のことですが、現在公表されている平成31年度税制改正要望の中でも特に注目されている項目です。

 現行の寡婦(寡夫)控除は、婚姻歴のない未婚のひとり親世帯には適用されていないため、婚姻によらないで生まれた子を持つひとり親に対する税制上の対応が検討事項とされていました。
 そこで、未婚の場合にも寡婦(寡夫)控除を適用すること等により、未婚のひとり親家庭の生活の安定と自立の 促進を図ることを目的として、所得税において寡婦(寡夫)控除が適用される者や、住民税が非課税となる者に、未婚の母(父)を加えることを求めたものです。

 そもそも寡婦(寡夫)控除は、当初は戦争未亡人が家に残された扶養親族等を抱えながら所得を稼得する際に通常の場合に比べ追加的費用を要することを考慮して創設された所得控除でありますが、その後、社会的要請という観点から制度が見直されており、現在では、死別の母子家庭のみならず、離婚による母子家庭の場合も対象とするように改善され、母子家庭への経済的支援について大きな役割を果たしています。
 未婚のひとり親は、現在、この寡婦(寡夫)控除等の対象となっていませんが、子育て・家事と就業を一人で担わなければならないため、経済的に厳しい状況に置かれています。
 こうした状況を受けて地方自治体のなかには、独自に寡婦(寡夫)控除のみなし適用として保育料などを割り引くところも増えてきたようですが、税制面でも適用を認めるべきとの要望が各方面から上がっていたようです。
 そもそも寡婦か寡夫で所得控除の適用が相違しており歪んだ税制であったとはいえ、「婚姻に基づく結婚の崩壊」や「内縁の夫(妻)の存在による実質経済優遇」などの慎重論も強いようです。