・有料老人ホームが入居一時金を受領した際に交付する「預り証」に係る印紙税の取扱いについて


事前照会に対する文書回答事例

 標題のことについては、下記の理由から、貴見のとおり取り扱われるとは限りません。
 なお、この回答内容は、東京国税局としての見解であり、照会者の構成事業者等の申告内容等を拘束するものではないことを申し添えます。

 印紙税法別表第一《課税物件表》に掲げられる「売上代金に係る金銭又は有価証券の受取書」(第17号の1文書)とは、資産を譲渡し若しくは使用させること又は役務を提供することによる対価、つまり、ある給付に対する反対給付の価格(印基通別表第一第17号文書15)として受け取る金銭又は有価証券の受取書をいうとされており(印法別表第一第17号文書定義)、また、ここでいう「金銭又は有価証券の受取書」とは、金銭又は有価証券の引渡しを受けた者がその受領事実を証明するために交付する単なる証拠証書をいうとされています(印基通別表第一第17号文書1)。
 有料老人ホーム(以下「本件老人ホーム」といいます。)が入居者(以下「本件入居者」といいます。)に交付する「預り証」(PDF/13KB)(別添参照)は、その記載内容や入居一時金(以下「本件入居一時金」といいます。)の受領事実を証明するために交付するものであることから、第17号文書に該当します。
 また、本件入居一時金は、

1 本件老人ホームが本件入居者から終身にわたって受領すべき家賃相当額の全部又は一部を前払金として一括で受領するものであること
2 本件老人ホームが本件入居者との間で締結する有料老人ホームの入居に係る契約において、目的施設を終身にわたって利用するための家賃相当額に充当するものであり、権利金又は対価性のない金品に該当しないとされていること
3 老人福祉法上、家賃、敷金及び介護等その他の日常生活上必要な便宜の供与の対価として受領するものであるとされていること

から、本件入居者が本件老人ホームに入居した日から一定の期間を経過する日までの間に、本件契約が解除されるなど一定の事実が生じた場合には、本件契約が解除された以降の期間に対応する部分を返還することとされているとしても、家賃等(資産を使用させること及び役務の提供をすること)の対価であると認められるため「売上代金」に該当します。
 したがって、本件入居一時金の受領事実を証明する文書である「預り証」は、売上代金に係る金銭又は有価証券の受取書(第17号の1文書)に該当します。
 なお、本件入居一時金の受領事実を証明する「預り証」であっても、公益社団法人又は公益財団法人が作成するもの、及び会社(株式会社、合名会社、合資会社又は合同会社)以外の法人のうち、法令の規定又は定款の定めにより利益金又は剰余金の配当又は分配をすることができない法人が作成するものは営業に関しない受取書に該当することから、非課税になります(印法別表第一第17号文書非課税物件2及び印基通別表第一第17号文書21・22)。